Gannett Co., Inc. (NYSE : GCI) は、国や地方レベルで幅広いリーチを持ち、コミュニティに力を与え豊かにすることに注力する多角的なメディア企業です。私たちは、持続可能かつ成長に焦点を当てたメディアおよびデジタル・マーケティング・ソリューション企業として、人々にインスピレーションを与え、情報を提供し、つながりを作ることを目指しています。私たちの信頼あるブランドには、全国紙 USA TODAY と米国内の地元メディア組織で構成される USA TODAY NETWORK や、英国で事業を展開する完全子会社 Newsquest が含まれます。これらのブランドを通じて、読者や企業に不可欠なジャーナリズム、ローカルコンテンツ、デジタルエクスペリエンスを提供しています。私たちは、消費者が求める場所とタイミングで、バランスの取 れた偏りのないジャーナリズムを通じ、高品質で信頼できるコンテンツを提供します。また、私たちのデジタルマーケティングブランドである LocaliQ は、中小企業を対象に革新的なマーケティングプロダクトとソリューションを提供しています。
業界 : メディアおよび出版
所在地 : ニューヨーク州ニューヨーク
利用開始 : 2017
お気に入りの機能 :
即時デプロイ
ロードバランシング
Image Optimizer
WAF
技術的な統合 :
SumoLogic
BigQuery
ニュース速報が発生したとき、Google の SEO ランキングでは、最初に公開された記事が追跡され、優先的に検索結果の上位に表示される傾向があります。他社よりも早く記事を公開することは Gannett のサイトへの将来的なトラフィックに大きく影響し、常に最新のコンテンツを提供することは Gannett のビジネスにとって重要な要素です。
2017年まで、Gannett はコンテンツ配信のニーズに対応するために別のソリューションを使用しており、コンテンツのパージに有効期限 (TTL) ベースの方法を採用していたため、コンテンツを公開するまでに45~90秒を要していましたが、この間に他社が記事を公開していたこともありました。Gannett は現在、Fastly のエッジクラウドプラットフォームに自社の媒体を展開し、即時公開プラットフォームでいち早く記事を公開しています。このプラットフォームでは、Fastly の Instant Purge™ 機能が重要な役割を果たしています。これにより、Gannett は平均150ミリ秒で世界中にコンテンツを公開できるようになりました。このほぼリアルタイムの配信により、Gannett の各媒体でトラフィックとエンゲージメントが向上しました。さらに、Fastly はオリジンに戻る前にキャッシュ内のコンテンツをチェックするため、エグレスコストも約35%削減され、大きな節約となりました。
「Fastly のプラットフォームでは、0.2秒でコンテンツを無効化でき、4〜5秒でネットワーク全体に設定の変更をプッシュすることができます。Instant Purge はまさにゲームチェンジャーと言っても過言ではありません」
Erik Bursch
プロダクトテクノロジー担当 VP
エンゲージメントと日々のニュース速報の増加に伴い、大規模なトラフィックスパイクに対応する必要がありました。以前、Gannett は DNS レイヤーでのロードバランシングに依存していたため、オリジン側でリソースを過剰にプロビジョニングする必要があり、チームが求めるきめ細かな制御と可視性を実現できませんでした。Fastly の導入後、Gannett のエンジニアは Edge Dictionary、VCL スニペット、バックエンドのヘルスチェックを使用してカスタム・ロードバランシング・ソリューションを構築しました。これにより、リクエストをすべてのバックエンドに均等にロードバランシングすることや、CI/CD パイプラインや Fastly API を使用してバランスを0〜100に重み付けすることが可能になりました。DNS レコードの有効期限 (TTL) が変更されるのを待つ必要も、大規模なトラフィックに対応するために無駄なリソースを常時維持する必要もなくなりました。現在、Gannett は必要に応じて各地域間のトラフィックの流れを制御することができます。
「Fastly ならニュース速報時のトラフィックスパイクに対応できると信じています。『このトラフィックを処理できるか?』と考える必要はありません」
Ron Lipke
サイト信頼性エンジニアリング担当マネージャー
どれほど早くコンテンツを作成し、その結果生じるトラフィックに対応可能なインフラストラクチャを用意しても、見出しがすぐに読み込まれなければ意味がありません。Gannett は速度とパフォーマンスに対するユーザーの期待を熟知しており、卓越したエクスペリエンスの構築に誇りを持っています。そして、それを支えてい るのが Fastly の超高性能グローバルネットワークです。2020年初頭に米国のすべての主要ニュースサイトを対象として実施された SpeedCurve のテストにおいて、USA Today は「最速」の評価を獲得しました。USA Today のサイトは0.48秒の LCP (Largest Contentful Paint、ビューポート内の最大のコンテンツ要素が表示されるまでの経過時間の指標) を達成し、4秒未満**でVisually Complete (Web ページの表示領域内のすべての要素が100%読み込まれた瞬間) に到達しました。
*2019年12月31日現在
**2020年6月10日現在
Fastly に移行する前、Gannett の開発者は、設定の変更をデプロイするために配信プロバイダーのネットワーク全体に更新が反映されるのを待つ必要がありました。また、プロバイダーを経由せずに設定を変更することすらできないこともありました。ステージング環境に変更をデプロイするのに30分、変更が本番環境向けに承認されてからデプロイされるまでさらに30~45分かかっていました。このように所要時間は最短で60分でしたが、修正、ロールバック、デバッグが必要な場合はさらに長くなります。
Fastly を導入したことで、Gannett の開発者は自分たちで設定を直接制御できるようになり、設定の変更は5秒以内に反映されるようになりました。これは従来のプラットフォームと比較して98.86%の改善です。この新しい権限体系により、Gannett のチームは以下を実現することができました。
VCL、Edge Dictionary、スニペット、ACL を活用し、細かな制御が可能な独自のインタラクションを構築
各チーム が他チームとの競合を心配することなくコードの変更をプッシュできるようにワークフローを合理化
Fastly API や Terraform を使用して Edge Dictionary を管理し、VCL スニペットを使用してエッジでのリダイレクトを管理することで、セルフサービスを実践
「Fastly のおかげで、チームは一部の機能や設定に限らず、あらゆる設定を自動化された形で扱えるようになりました」
Erik Bursch
プロダクトテクノロジー担当 VP
COVID-19 パンデミック初期、Gannett は supportlocal.usatoday.com を立ち上げました。このサイトでは、訪問者が後日利用可能な地元のレストランやショップのギフトカードを購入するためのもので、全国の中小企業に資金の流入をもたらしました。
Gannett の開発者は、Fastly が提供するプロダクト構築用の標準ボイラープレートサービスを活用したことで、このサイトをわずか48時間以内に立ち上げることができました。この効率性により、ゼロから何度も作り直したり、他のプロダクトの断片をつなぎ合わせて急ごしらえのサービスを作ったりする必要はありませんでした。
立ち上げからわずか数日で、同サイトは1日あたり9万ページビューを突破し、5,000社を超える中小企業が参加を申し込みました。その後もこの数は増え続けています。
「Fastly のおかげで、私たちはメディア業界における存在感を高め、エンドユーザーの声を代弁する立場を確立できました」
Erik Bursch
プロ ダクトテクノロジー担当 VP
Gannett の開発者たちは常に自社のサイトやアプリの今後の展開を考えており、Fastly が頻繁に市場に投入している新機能のベータテストにも積極的に取り組んでいます。Fastly TLS、WAF API、デバイス検出など、Gannett はこれらの機能を初期から実験してきたエッジの先駆者です。Fastly のサーバーレスコンピューティング環境である Compute@Edge は次世代のフロンティアであり、Gannett のチームもその可能性に期待を寄せています。
また、Gannett は、画像をエッジで高速に変換して配信する Fastly 製品である Image Optimization (IO) もいち早く採用しました。IO の導入前、以前のコンテンツ配信ネットワークでは、各画像について複数のトリミングやバージョンを物理的に保存しておく必要がありました。また、トリミングの変更を行うには、その変更が Gannett のコンテンツ管理システムでサポートされていること、API 層を通じてエンドユーザーに渡されていることを確認する必要がありました。
Fastly IO の導入により、エッジには1つのアセットだけを保存しておき、定義されたトリミングを行って複数の Gannett の媒体に配信することで、この問題が解決されました。これにより、コストの削減とユーザーエクスペリエンスの改善を同時に実現しました。
また、Gannett の広告収益の要となる動画も Fastly に統合されました。この移行により、チームは動画の画質を制御し、単一の場所からエンドユーザーにさまざまなバリエーションの動画コンテンツを提供できるようになりました。
Fastly を通じてメディアアセットを配信することにより、Gannett は劇的な効率化と大幅なコスト削減を達成し、業界で最も高パフォーマンスなニュースプラットフォームを目指しています。